合氣道は「今を生きる」武道です。
いきなり何だ?? と思われるかもしれません。
実は近々昇級審査がありまして、私は受験者の相手をすることになりました。
受験される方はかなり焦っておられるようです。
何故かというと、審査項目に自由技(10本連続かけること)があり、今までやったことがないからです。
今回は、昇級審査における自由技の稽古(練習)における心構えや注意点で思ったことを書いてみました。
稽古(練習)をしてまずぶち当たるのが、「なかなかうまくできない!」
連続技がどうしても途中で止まってしまう。
「次、何をすればいいの???」
と毎回パニックになるんですね。
すんごくよく分ります。
私もこの審査を受けた時は、止まることはなかったけど同じ技の繰り返しになりました💦
では何故パニックになるのか? 頭が真っ白になるのか?
それは「筋書き通りにやろうとする」からです。
最初はメモ用紙に10本かける技を書いてシミュレーションします。
しかし実際やってみると、思ったのとは全く違う技が出てしまい混乱します。
混乱するのは別にいいのです。
「ああ、間違えた!💦」
となってそこで止まってしまうのがダメなんですね。
先生はこう仰いました。
「失敗した!と思うかもしれないけど、その時出た技があなたの正解なのですよ。」
と。
その時、私はこう解釈しました。
- 常に「今、ここ」を意識する事
- 今起こったことの解釈は自分次第
- 目的を明確にすること
「今、ここ」と言うのは、先のことばかりを考えるのではなく「今」何をすればいいか?を考えることです。
台本通りに実施しようとすると未来にことばかりを考えてしまいます。
すると「今」が疎かになります。
間違った、というのも自分自身の解釈次第なのです。
間違ったのではなく「今」はその技が出たのがあなたの正解なのです。
そう解釈すると、違った自分が見えてくることもよくあります。
私は長期的なスパンで物事を計画するのが合っていると思っていました。
今では演武練習をするうちに短いスパンでその場その場の最適な対処を考える方が向いているな、と思うようになりました。
目的の明確化も非常に大事です。
稽古中によく見る風景として、1カ条~4カ条(1教~4教)をする際にごっちゃまぜになる人がいます。
特に裏技(合気道には表技、裏技がある)の2カ条と3カ条は混乱しやすいです。
何度やっても覚えられない人の特徴として、「目的」が明確になってないことがあります。
つまり、2カ条の裏技をする際に、「ゴール(最終的な技の形)」を明確にしていない。
だから見切り発車みたいになるわけです。
2カ条裏技は自分の肩で相手の手首を極めるという形がはっきりする事でプロセスが見えてきます。
「目的」を明確にすることで「ゴール」が見え、そこまで行くにはどうしたらいいかが自ずと見えてきます。
そうすれば稽古も効率的になり、毎回毎回「どんなんだっけ?」みたいなトホホな事にならずに済みます。
自由技(10本連続)を練習する際も、
・スピード重視する
・各技が止まらないようにする
・舞台を有効的に使う
など、どれか一つテーマ(目的)を明確にして練習することで習得も早くなるはずです。
私は「各技が止まらないようにする」をいつも心がけています。
※稽古風景です
「今、ここ」を感じることは私生活でも重要になってきます。
相手が今何を感じて求めているのか?
それはパートナーシップにも言えますし、仕事上のコミュニケーションにも関わってきます。
武道を通して「精神の成長」を身に着けるとよく言いますが、まさにこのことではないでしょうか?
過去や未来ばかりの利益に目を奪われ、本来の目的を見失わないこと。
そうすれば、お互いにWin-Winの関係を維持できますし、仕事も私生活も円滑に進むはずです。
収入もアップしたりするというのも本当かもしれませんね。
私もこの合気道を通して様々な人の縁を頂いております。
合氣道を通して学んだことを、コンテンツとして仕事に活かせないか?
そういうことも考えています。
そのためにはもっともっと稽古(練習)して、どんどん精神的な成長をしていきたいと思っています。
たいこでした!